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狂犬病-その3
さて、狂犬病というと、すぐに犬の飼主の皆様が思い付く事は、病気そのものではないですね。春になるとやってくる、市町村の「今年も接種しましょうハガキ」&市報その他に載る「狂犬病予防注射を打ちましょう」のお知らせ。で、しぶしぶ集合注射場に出向いて接種してもらう、というわけ。
 犬の狂犬病予防注射、なんで毎年打つのか?かかったら大変だからじゃない。「狂犬病予防法」で決められているからだ。日本での犬における狂犬病発生は、今の所1956年以来ない、ということになっている。これ、本当に、よく成し遂げられたよなあ、と思うの。膨大な犬&人の犠牲の上に「狂犬病撲滅」が成り立ったんだよ。それをきちんとご理解いただき、この病気を二度と蔓延させない!という決意の元に接種していただきたいものです。でないと、今の中国みたいな状況に簡単に戻ってしまうよ。自分とこの犬をぶち殺されたくなけりゃ、こうした法律の遵守は当然でしょう。

 なのに、最近の風潮はなんだ!!?予防接種をしない、と平気でほざいている奴の多いこと、ちょっと呆れてしまう。こないだ読んだ「ヤフー知恵袋」とやらでもそんなことを書き込んでいる奴がいたっけ。こういうのは、さっさと罰金刑に処すべきである。
 狂犬病予防法は罰則のある法律だ。厳格に適用されてないだけ。日本人は「罰」に弱いものね、とにかくそれを前面に押し出すべきだよなあ。
 この法律には色々問題がある。埼玉県の獣医であるあっしとしては、実に疑問なのが「徴収した接種料金はどこにいっちゃってるんでせうね?」ということ。どなたか埼玉県獣医師会に聞いてみてくださいな。わたしゃ、獣医師会に未加入なもんですから、知らないんですよ。

 狂犬病について、正確な情報はこちらによくまとめられてます。こう言っちゃなんだけど、ヤフーやgooの「知恵袋」系サイトに質問したって、まともな知識なんか得られないよ。あまりに不適格、いい加減な回答が臆面もなく寄せられているので、読むと辟易する。専門家は、まんず、ああいうところに回答を寄せません。ネットで安直に得た知識は、「知識」のうちに入らん。せいぜい「うわさ話」レベルだよ。そこんとこ、ご注意くださいな。
# by clumbon | 2006-12-04 17:11 | 政策
狂犬病-その2
外傷管理の方法は、最初が肝心なんです。これ、「ためしてガッテン!」でもやってましたっけ。随分昔の放映だから、HPで検索しても出てこないけど。
 まずやることは、「ジャアジャア水で洗いまくる」。消毒薬をいきなりつけると、病原体を体内に押し込んでしまう可能性があるのだ。とにかく水で洗う。その程度、傷にしみやしません。そうすることで、傷口に付着している病原体の数を徹底的に減らすことが重要なんですね。それだけでも病気が発症する可能性は減ずることができるんだ。
 狂犬病が疑われる場合には、その後はさっさと病院に行ってなるべく早いうち(当日くらいが望ましい)に狂犬病の予防接種を受ける。これは、1回打ってオシマイではありません。最低でも6回は打たないと。勿論連日じゃない、接種プログラムがあるから、それに沿って接種してゆく。1回打ったら、至急日本に帰国して次のワクチンを国内で打った方が無難でしょう。外国、特に途上国では注射針等々、その辺の衛生管理も不安材料だものね。

 咬傷でうつされる可能性のある怖い病気、他にも例えば破傷風がありますね。特に犬や猫の牙がつける傷は深くて、破傷風菌が増殖しやすい環境ができてしまうこととが多い。破傷風菌は空気がない環境のほうが増殖しやすい、という性質を持っているから(こういうのを嫌気性菌という)。体内の奥で空気がない、増殖しやすいでしょ、で、発症してしまう。

 なんにせよ、「注意一秒、ケガ一生」ですよね。ビクビク旅行するんだったら、予め予防しといた方が良いに決まってる。
 という訳で、予防注射ってどこで打てるんだろうか?昔南米に行ったときはその辺の情報が全く分からなくて、仕方なく「地球の歩き方」に載ってた渋谷の病院で狂犬病のワクチンを接種したんだけど。
 今はいいなあ、なんでもネットで検索できる。という訳で、こちら。このサイトから検索すると、結構身近な病院で狂犬病や破傷風程度なら接種できることが分かる。なんか、損した気分だけどなあ。あっしんちの近くじゃ、のぐち病院かあ。すぐ近くじゃないか~~~!!
 
 
# by clumbon | 2006-11-28 11:12 | 病気
狂犬病-その1
怖いですねえ~~。やっぱ、狂犬病の予防接種はしなくちゃマズイわなァ。
 と思わせる、今回の患者発生事件。日本人ってつくづく脇が甘い。
 動物と見ると「可愛い~~、可愛そう~~」となるの(除く『有害動物(すげー勝手な分類だとと思うが)』)、なんなんでしょうね?例えば、道端で、赤の他人の犬に「まあ~~」とか言って手を出す、おやつをやろうとする、あのさ、犬はアンタの持ち物じゃないんだよ。こんなことをした挙句ガブッとやられても仕方ないべ、どう考えても手を出した方が悪いのだ。

 狂犬病の病態について。どの記事にも「水を怖がる」のが症状だと。違います。水が飲めなくなるんだよ。どういうことか?狂犬病の病理の実態は「ウイルス性脳炎」。それによって嚥下障害が出るのだ。水だけじゃない、唾液も飲み込めなくなるから、よだれダラダラとなるわけ。そのよだれの中にウイルスが山ほど排泄される。直接伝播でしか感染しないから、哺乳類は一応今の所狂犬病のせいで全滅、とはなっていないが。
 狂犬病ウイルスは、哺乳類なら種類にかかわらず感染力を持つ。通常ウイルスは感染する生物種が限定されるから、狂犬病ウイルスはかなり珍しいタイプだ。で、致死的な症状を発現するのだから、やはり恐ろしい。犬ばかり強調されるが、危険なのは勿論それだけじゃない。深刻なのは、吸血コウモリによる伝播で、これで家畜や人間がやられるケースが増えている。
 犬が強調される理由は、やっぱり犬が人間に近い場所で暮らしているから。あと、「狂犬病」という和名の根拠でもあるけど、犬がこのウイルス性脳炎を発症すると、狂騒状態に陥ってしまい、あちこち咬み回って病気を広げるから、とされている。まずいことに、我々獣医も日本での発症がないもんだから、正確な症状が分からないんだ。
 このように、医療関係者が症状を把握できない伝染病、というのは危険極まりない。
 
  狂犬病ウイルスは神経細胞をたどって脳までたどり着く。たどるのに時間がかかるから、その間に予防接種をバンバン打って、ウイルスが脳に到達する前に抗体をつくってウイルスに対抗する、というのが、現在でもほぼ唯一の治療(というか、予防なんですが)になってる。脳に到達するまでの神経が長けりゃ長いほど、対抗するための時間的余裕ができる。だから、脳に近い部分(特に頭部や頚部)を咬まれると、手や足の先を咬まれるより、遥かに危険度が高まる、というわけ。

 狂犬病に限らず、動物の咬傷は危険な種類の傷だ。何に汚染されてるか分かったもんじゃない。その辺の小型犬の大半は、歯に歯石べったり。歯石=バイキンの巣窟だもんなあ。他所の犬なんか、手を出さないのが一番なんですよ。
 じゃあ、咬まれちゃったら?対処は次回。

 
 
# by clumbon | 2006-11-27 16:49 | 病気
ムツゴロウ動物王国の経営破綻
こうなるんじゃないか、と思ってたんですが。どうなるんですかねえ?
 東京移転の際も、あれこれトラブルがあった(確か、あきる野市の獣医師会が反対したんだよね、エキノコックス症が侵入したら困るって)のを、ちとゴリ押し気味に推進した所がある、この辺から危なそうだなあ、という感じがあったんだが。
 一回だけ偵察に行った。中は狭く、動物は汚い。「触れ合い」というが、触れ合いたくないなあ、という感じの動物がウロウロしている。明らかに病気っぽい犬もいたし。東京という「清潔・衛生」にピリピリしている家庭が多そうな土地柄で、ここに子供を何回も連れて来る親っているかいな?と思ったもんだ。触れ合いってんだったらマザー牧場なんかの方が広々してるし、よほど面白いのではないか? 
 北海道ではどうしてたんだろうなあ?やっぱ、ツアーかなんかのオプションに組み込まれてた、という経営上の利点もあったのか。それとも、テレビか。テレビじゃ、現実の場所の臭いなんかは伝わらないもんねえ。あの番組、まだ覚えてる方、どのくらいいるのかしら?やたら「感動」を押し付ける編集で、全く見る気にならなかったんだが。
 情報源のスポニチ記事によると、どうも経営の仕方・見通しが甘かった、ということ。まずいですよ、「知人が取締役になる」から委託する、というのは(本当ならね)。経営って「身内で楽しく」なーんてのからかけ離れたものだ。世の中の動きを見越して、先手先手を打っていかないと。
 移転後、急速に動物園が復活してきた、これも結構大きいだろうな。どうせ行くなら、色んな動物が生き生き暮らしているのを見る方が楽しいもんね。
 偵察中、なんか気になったのは「可愛いでしょ」の押し付けぶりと「説教調」の解説。ここまで来て、あんたらに説教こかれたくはないや、と思ってしまう。あと、駐車場料金が高い!!こいつには驚いたんだよな。
 こういう施設が倒産なんかすると、結局大迷惑するのは動物なんですよ。動物の処遇をどうするのか、毎度大騒ぎになる。動物を守るために、なんとしても廃業を回避する、そういう根性でお願いしますよ、ムツゴロウさん!!あなた、散々動物を利用して儲けてきてるんだからさあ。
# by clumbon | 2006-10-15 22:12 | 事件
坂東眞佐子氏のエッセイについて-獣医の反論5
もうちょっと書いておこうか。
 坂東さんが飼っている(?いや、違うな、餌やってるだけだもんな)猫、本当にかわいそうだ。早いとこ、どこかのシェルターにでも保護してもらうべきだ、とフランス政府に言いたい。この飼主は、結局養育放棄してるんだからさ。

 猫の生殖の特殊性なんだが。猫は交尾排卵動物なの。交尾≒妊娠なんだ。だから、セックスの意味が人間とは全く異なる。
 毎シーズン交尾させられてるということは、毎シーズン妊娠すること。で、その度に初乳も飲ませられずに放置される。身体がボロボロになってしまう!!ホルモンもガタガタになるだろう。これじゃ、本人がいつ死んでもおかしくないよ。ひどいことしやがる!!!

 あのさ、坂東さんに言いたいんだけど。こういう知識をあんた、持ってるの?
 作家のくせして、なぜ、取材しない?
 ああ、エッセイって、そこまで無神経・無責任に書き散らしていいのか。
 それとも、我々獣医・獣医療がそこまでナメられている、ということか?
 我々の仕事に対する侮辱だ。不愉快極まる。
 反論できるならしてみろよ。
 
# by clumbon | 2006-09-15 23:54 | あれこれ
坂東眞佐子氏のエッセイについて-獣医の反論4
 もう一つ、考えておくべきことがあったね。

 この間改正施行された「動物愛護法」では、
愛護動物* をみだりに殺し又は傷つけた場合は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処されます。また、愛護動物に対しみだりに給餌又は給水をやめることにより衰弱させる等の虐待を行った場合、あるいは遺棄した場合は、50万円以下の罰金に処されます。

*愛護動物とは、牛、馬、豚、めん羊、やぎ、犬、ねこ、いえうさぎ、鶏、いえばと、あひる、その他人が飼っている哺乳類、鳥類、爬虫類をいいます。

と明記されています。
 坂東氏がやっていることは、日本の法律上明らかに犯罪行為なのですよ。
 罰金払え!!
 タヒチなんかにお住まいなんだから、さぞや金持ってるんでしょうしね、1匹辺り50万円きっちり支払って国庫を潤していただきたいものです。

 それから、日本経済新聞社さま、なぜ、犯罪行為をベラベラ書かせ、それを載せるのですか?犯罪を助長させるおつもりか?何らかの根拠があれば、人殺ししたっていいんだ、となるじゃないかよ!!
# by clumbon | 2006-09-15 23:07 | あれこれ
坂東眞佐子氏のエッセイについて-獣医の反論3
 動物の去勢や避妊手術に反対する連中でさ、こういうこと言う奴多いよなー「セックスさせてあげられなくて可哀相」。
 あのさ、思うんだけどあんたら、セックス依存症なんじゃないの?こういうことを言う、恥ずかしくないのかァ?
 そもそも哺乳類の中で、人間ってかなり変わってるんですよ。
 メチャクチャ雑食だし、年がら年中セックスしてるし。こーんな哺乳類は人間以外じゃネズミくらいじゃないだろうか?なるほど、人間だらけになるわけよのう。非効率的な数しか生めないのに、ここまで増殖している=セックス依存症でなければありえないべ。
 基本的に、哺乳類の大半は発情期があるわけで、生殖は季節に支配されてます。いつもいつも頭がセックスで一杯!というわけじゃない。
 異常を基準にして、正常を語るなかれ、と思うんです。

 一つ重要なこと。今まで散々避妊手術・去勢手術をしてきているが、手術されてセックスできなくなったことがショックで、ノイローゼになりました、なんていう動物なんか、見たことない。動物は、「自分が去勢されたんだ、避妊されたんだ」なんて気付いているわけじゃないもの。こういうことで悩むのは、人間だけです。性格だって、別段変わりません。これは、どの飼主の方も言いますね。虐待だなんて、とんでもないぞ。

 坂東氏のエッセイで呆れるのは、ご自分の無道な振る舞いの根拠に「こう言うだろう」なーんて、本人に確認も取ってない推測を立てていること。だーれも「セックスできない」ってノイローゼになんかなってないんだよ、あんたの考え(だか感想だか)には、根拠なんかないんだよ。

 それからさあ、聞きたいんだけど。「それに伴う殺しの痛み、悲しみも引き受けてのことである」なーんてカッコつけた文でまとめてらっしゃるが、具体的になにしてんの? これ、すごーく興味がありますねえ。教えてくださいな。

 こういうエッセイってある意味非常に無神経で失礼だと思うんだ。だって、例えば病気や怪我が原因で生殖器を喪った方って、結構な数いらっしゃると思う。そういう方々が「不幸だ」って決め付けてるじゃない。ふざけるな!!と思うよ、本当に。

 そうだよなー、最近の文学賞って「セックス」か「暴力」を書けば取れる、という感じでね。なるほどお。
# by clumbon | 2006-09-15 22:40 | あれこれ
坂東眞佐子氏のエッセイについて-獣医の反論2
 彼女のエッセイには、雄についてはほとんど書かれてませんね。ので、これはついでのお話ですが。
 去勢手術もやっぱり健康管理のために重要です。雄猫の場合には以下の根拠があります。
 
 猫には予防接種ができていなかったり、効果的な治療が確立されていないウイルス性感染症が3種類あります。猫白血病・猫免疫不全症・猫伝染性腹膜炎、ですね。
 白血病は本来癌ではなくウイルス疾患なのですが、リンパ肉腫等の悪性腫瘍を発症する引き金となることで有名。この疾患にはワクチンが開発されてはいますが、有効性は8割程度といわれています。
 猫免疫不全症は、いわゆる「猫エイズ」と呼ばれているもの。単独ではウイルスを持っていても無症状でなんとかやり過ごせる場合も多いのですが、他の疾患と混合感染したりすると、その疾患を悪化させる大きな原因となりえます。ワクチンは現在の所ありません。
 猫伝染性腹膜炎は、発症したらほぼ100%死亡する、恐ろしい伝染病です。ワクチンはありません。
 こうした比較的慢性経過をたどるウイルス疾患は、猫同士のケンカやじゃれあい、身体を舐めあうこと、で感染が広まりますが、特にケンカの場合、相手の唾液が直接血液に接触するので、感染の可能性が極めて大きくなります。
 さて、雄猫で外出する人の場合には、去勢していないと、その目的はほぼ「テリトリーに入ってくる奴をケンカして追い出す」というやつ。若くして悪性腫瘍やウイルス疾患を発症して死亡するケースでは、こうした生活をしている猫が多い。去勢して室内飼育のみで暮らしている雄猫では、生まれた時から感染している場合を除き、こういう経過をたどることはほぼありません。

 そもそも猫は室内飼育に向いた生き物です。去勢手術をして、室内飼いすることは、猫の生活(テリトリーを決めて、その中でゴロゴロするのが理想の人生)にマッチした方法です。外をプラプラ出歩いて他所の猫とコミュニケーションを取る必要性は、特にありません。 「猫は外に出さなくちゃ」と考えるのは大間違いです。 
 外を出歩くことで感染する病気はウイルスだけじゃありません。寄生虫(ノミだけじゃない、疥癬とかツメダニ、赤血球にたかる「ヘモバルトネラ」と呼ばれる原虫など。特にヘモバルトネラ症は命にかかわります)に感染したり、極めつけは交通事故!!ホーント、ろくなことがないんだよな。

 じゃ、坂東氏がやたら強調している「セックス」については?また次回。
# by clumbon | 2006-09-15 22:07 | あれこれ
坂東眞佐子氏のエッセイについて-獣医の反論1
 忙しい~~。というわけで、このコーナーはずうっと放りっぱなしでした。申し訳ない。
 さて、忙しがってる間にも世の中は色々起こっています。で、これはどうしてもコメントしないとまずいか、ということで、最近お騒がせの直木賞作家、坂東眞佐子氏のエッセイについて。
 このエッセイの全文は、こちらでどうぞ。
 一読した感想。あー、こういうの、避妊手術反対!とがなりたてる輩の陳腐な言い草の集大成って感じだなあ。けど、こいつ、文章力はあるから、妙に説得性があるように見える。だから、感情的な反論ばかりが増殖してしまうんだろうな。
 なので、獣医学上の反論を述べさせていただきたい。どうも、誰もこうした論拠のある反論をしていないようだし。

 避妊手術は、特に猫は若いうちにきちんとやるべきです。その理由は、「可哀相な貰い手のない猫をこれ以上増やさないため」ではありません。 では何のためか?「その猫が元気に健康に長生きするため」、これに尽きる!!!
 どういうことか、当院のデータから説明しましょう。
 最近の猫は長生きになりました。10歳なんてヒヨッコ、15歳くらいの猫がみな、ピンピンして生きている。で、こうした年齢になってから増加してくるのが、悪性腫瘍です。中でも、雌猫の乳腺腫瘍は100%悪性であり、かつ、その悪性度は極めて高く、治療しても厳しい経過をたどります。
 当院において、この乳腺腫瘍を発症し、死亡した雌猫は全員が避妊手術を受けないまま10歳以上経過したケースである。 避妊手術をきちんと受けた猫での発症件数は、現在の所 。避妊した雌猫が猫患者さんのうちでは圧倒的多数である、現在の状況から考えると、これは恐ろしい数字です。避妊手術をしない雌猫が全員乳腺腫瘍を発症した、という話ではないにしても、それに酷似した内容のデータではないか。乳腺腫瘍に女性ホルモンの影響が大きいことは知られていますが、猫の場合、その影響は極めてたちが悪い方に向いてしまうようです。ちなみに、出産は、発症に影響していません。
 
 猫の発情には周期性がありますが、これは光周期によってコントロールされています。最近の日本の家屋は夜間も煌々と明るい、そのせいで発情周期が不安定になってしまう猫も増えています。発情期の雌猫のイライラはともかく、しょっちゅうホルモンバランスが変化してしまう、こうした状況が身体に良い影響を及ぼすはずがない。
 猫の健康管理に、避妊手術は極めて重要な位置を占めているのです。
 
 猫以外でも、例えばマーシャル等で計画繁殖されているフェレットは、ブリーダーの元で避妊を済ませています。フェレットの場合、避妊していないと、発情中に致命的な白血球減少症が起こるからです。

 坂東さん、あなた、こういうこと、なーんにも知らんだろ?
 あ、知っててもどーでもいいってか?そうだよな、餌やってるだけの関係なんでしょうしね。そう書いてるもんな、エッセイで。「猫が飼い主に甘える根元には、餌をもらえるからということがあると思う。」だもんなあ。
 つまりさあ、あんたには動物を飼う資格はないんだよ。餌やってるだけ、というのは飼ってることにはならんのよ。

 では、去勢手術については?これは次回。
# by clumbon | 2006-09-15 21:19 | あれこれ
獣医療料金の話17
「サンデー毎日」の今週号に「ペットの医療費」と題した記事が。購入して読んでみた(ちなみに、サンデー毎日ってコンビニにもどこにも、なかなか置いてないなあ。探し方が悪かったんかなあ?)。なんか、腹立つ記事の書き方だなー。カアー!!となったのが「安かろう悪かろう」という表現。あのさあ、「高かろう、暴利むさぼりまくり」獣医がゴマンといるのにさ、そういう連中をどーして糾弾しないんだよー!
 この手の記事が、とかく情緒に流れるのはどういうわけなんだろうか?「あ~かわいそうに」節でウンザリする。で、こういう場合「家族と同様、最善を尽くしたんだから、それを考えれば高くない」という談話が出る。じゃーさー、そういう金をかけられない人は、「家族失格」となるわけ?こういう思考操作をするなよ!週刊誌!!
 
 一つはっきりさせておきたいこと。動物はね、必ず飼主より先に死ななくちゃならないのよ!なぜだと思う?飼主が先に死んじゃうと、動物の行き場がなくなっちゃうからなんだよ。今まで2件ほど経験している。どちらの場合も、動物の処遇に、遺族の方が困り果てていた。当院では、どうすることもできない、こういう問題は。アドバイスの仕様もない。動物問題=住宅問題だから。それに、動物が新しい飼主になじまない、というトラブルも起こるし。

 金をかけて、それが納得・満足、という考え方は、結局拝金主義でしょうが。そんなもんに振り回されないで下さい、全国のフツーの飼い主さん!きちんとした先生なら、経済状況に応じた、「納得できる治療」を提案してくれるはずですから。それができない獣医は、所詮ヤブなのさ。

 じゃ、価格と、いわゆる「高度獣医療」とやらとの関係は?また次回。
# by clumbon | 2006-02-14 21:41 | 獣医療
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最近の動物に関する動き&意見です。刻一刻と変わる情勢に伴い、意見が古くなる恐れがありますので、ご了承下さい。

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